ワイン醸造について

施設長・醸造責任者 白井 尚

小牧の土壌は粘土質、水捌けが悪い。梅雨は大雨が続き、湿度も高い。真夏は連日の猛暑日、夜温が高く寒暖差がない。土壌や気候条件は最悪、常に病害との闘い。そんな悪条件であっても、しっかりした美味しいブドウの栽培を試みていきたい。

そして、出来上がったワインを通じて、障がいのある方たちの個性、共に支え合う、共に理解し合う職場や社会を目指す発信、魅力の追求を歩めるように、一歩一歩、進んでいきたい。

ワイン醸造については、特別な事は何もせず、丁寧に醸造する事で、ブドウ本来の果実味を表現しながら、優しく心温まる、個性を楽しめる味わい、と言って頂けるように目指したい。また、小牧で栽培された葡萄に合わせた醸造スタイルとして、先ずは、フレッシュな味わいを目指したい。

葡萄樹も醸造方法もまだまだ成長段階、毎年毎年、進化する味わいを楽しんで頂ければ幸い。

ソムリエになってから、趣味は世界のワイナリー巡りとなりました。

フランス、イタリア、スペイン、ポルトガル、カリフォルニア、オーストラリア、南アフリカ、ニュージーランド、数えきれないくらいのワイナリーを訪問して羨ましく感じたのは、ワイナリーのご近所さんや、車でワインを買いに来ている近郊の皆さんです。

ガソリンを入れるようなポリタンク持参で、自家消費用ワインを買いにきていたイタリア人。オーストラリアでは、自分たちの結婚式で振舞うワインを選んでいた幸せいっぱいの恋人達。ニュージランドでは、小学生の女の子と来て、自宅用に慎重にワインを選んでいたお父さん。フランスでは、老夫婦がいつものワインを車のトランクに積み込んでいました。

身近にワイナリーがあるからこそ可能となる、豊かな人生の愉しみ方です。
小牧ワイナリーを、ななつぼしワインを、ご自分のいつものワインにして、多くの方々と楽しんでみませんか。

島幸子さんにはAJU ワイン事業部設立当初よりご協力いただいております。

目次